赤字法人 loss-making business 2003 9 3
経済政策で、よく言われることは、
不景気の時は、政府は借金をしてでも、景気対策を実施して、
景気回復を図るべきで、
景気が回復すれば、税収が増えるので、政府の借金は減るという議論です。
これは、理論的には正しいですが、実務的には間違っています。
さて、なぜ、今の日本政府は、巨額の借金があるのでしょうか。
この借金は、増え続けました。
問題は、不景気の時に行った事業を、景気がよくなっても続けていたことです。
少し前に、新聞で、緊急と称する事業を20年近く続けていたという報道がありました。
緊急が20年も続いていました。
「行政改革」と「景気対策」をセットで実施しないと、意味がありません。
また、景気対策のために、不景気の時に行った巨大事業を、
景気回復しても、またやりたくなって、実際にやってしまう。
これは、巨大事業には、大きな利権がありますので、
景気対策の巨大事業は、好景気になったからといって、やめられません。
こうして、好景気なっても、借金は減らないのです。
「政治改革」と「景気対策」をセットで実施しないと、意味がありません。
さらに、赤字法人の問題があります。
たとえば、バブル経済の時でさえ、
課税法人は、52%だったのです。
つまり、バブル経済の時でも、課税法人は、半分しか、なかったのです。
バブル経済の時でも、全法人の約半分が、課税上の赤字法人だったのです。
これは、非常に大きな構造的な問題です。
バブル経済の時は、どんな商売をしても、儲かりました。
そうすると、こんなに多くの赤字法人があるとは、おかしいでしょう。
バブル経済のような好景気でも、課税法人は、52%だったのは、重大な問題です。
だから、景気がよくなっても、税収は増えないのです。
「税制改革」と「景気対策」をセットで実施しないと、意味がありません。